特集・インタビュー

ボーダレスな社風から探るチームラボの魅力! 新オフィス潜入レポート後編

2018. Dec. 27

BY 浅田よわ美

エンジニア、CGアニメーター、数学者、建築家…などの、それぞれ異なる分野のスペシャリストたちが垣根を超えて集まったアート集団「チームラボ」。テクノロジーを駆使したアート作品を通して、世界の価値観を変えることをミッションにしています。

hintosでも、夏に「チームラボ プラネッツ」を体験しました。

チームラボ プラネッツの体験記事はこちら>>

そんな「チームラボ」が、今年の6月にオフィスを移転したとのこと! どんな環境で働いているのか、どうしても気になった私は新オフィスへ潜入取材へ行ってきました!
ボーダレスな広いミーティングスペースの全貌はこちら→前編URL

ふかふかな会議机!

今回はその後編! 前編ではミーティングスペースの見学を中心に、垣根のない職場づくりを拝見しましたが、「これは内装のデザイン以外にも、ボーダレスな働く環境がありそうだ」と嗅ぎ付けた私は、広報ご担当の工藤さんに、チームラボの“働く環境”について、より踏み込んだ質問をしてきました! ぜひご覧ください。

チームラボの工藤さん

その前に……他の部屋も見せてもらったよ

ミーティングスペースから移動

エンジニアの方々のお部屋に潜入させていただきました。

電話線みたいな紐が天井から出てる、ナニコレ。 聞けばこちら電源コードなのだとか…! さっきのPOPなミーティングスペースとは打って変わった雰囲気です。

作業デスクを拝見すると気になるものが……

充電器でした。よく見るとコンセントの穴が各パーツにあいているの、分かりますか?
なんて強そうでキュートな充電器。

こういう細部から、社内の8割~9割が技術者だというチームラボの「モノづくりが好き!」な気持ちが感じられると、なんだかほっこりしてしまいますね。

正直、常人のわたしにはよくワカラナイモノだらけ。こういう物質的で機械的なものも、あの掴みどころのない、うまく言語化できないようなアートの世界を表現していると知っただけで、今後、チームラボの展示作品を見る際のワクワク感が、さらに強まってしまいそうです。

ミーティングスペースに戻ってインタビュー!「チームラボには役職のボーダーもない」

前編のつづきで、インタビューをさせていただきます。

―他の階も大変興味深く見学させていただきました! 前のオフィスから現オフィスに移転されるにあたり、何か変わったことはありますか。

工藤さん「前のオフィスで挙がっていた問題は、デザイン等で改善しようとしていると思います。このミーティングルームを含めオフィスの内装は、お台場の『ボーダレス』や豊洲の『プラネッツ』などの空間展示のデザインをメインで担当しているチームラボ アーキテクツ代表の河田が行っているんです。空気を良くしたいと緑を増やしたり、(前編でお話いただいた)人が集まるコミュニティスペースを、自然に、意図的に作り出すデザインがされていますね」

工藤さん「急に人が増えたことで、オフィスから人が溢れ出してしまって、プロジェクトチームごとのメンバーが別れてしまっていました。しかしオフィスが広くなり、ミーティングスペースが1.5倍の広さになったことで、みんなで集まって意見交換する機会がより増えたと思います。なにより、みんなが一緒の空間にいるのは、とても嬉しいことです。」

工藤さん垣根のないコミュニケーションが増えたことが、良いモノづくりに反映されていくと信じています」

―チームラボでは働く環境を作る上で、垣根がない、ボーダレスであることを、重視されているんですか?

工藤さん「そうですね。だからチームラボには基本、役職はありません。ただ、どういう職能なのか、という肩書はあります。外であいさつする際、僕も『チームラボの工藤です』と言うし、それは代表の猪子も同じです。役職で尊敬するみたいな考え方はなくて『美しいアウトプット』をいかに生み出せるか。それだけを唯一の評価基準として、社内での『ほまれ』も高まれば、プロジェクトに誘われる回数も増えるんです

―ほまれ…? 戦国時代の、あの「誉れ」ですか?

工藤さん「社内用語ですみません(笑)。言い換えれば人気みたいなものですかね。良い評判を得るということです。例えば、ものすごく大変なプロジェクトで難航していたタイミングにAさんが入ったことで、全てが上手くいった…その場合、みんなの中でAさんの『ほまれ』があがりますよね」

―なるほど。ウルトラテクノロジスト集団のチームラボは、徹底した実力主義の社風だから、その点では確かに戦国時代の価値観に近いのかもしれませんね。年下でも強ければ、評判が集まるという。

工藤さん「うちの場合、エンジニア、数学者、建築家など、様々な分野のスぺシャリストが集まりますが、みんな常に実験や、職種内のジョブチェンジは繰り返していると思います」

―ジョブチェンジですか?

工藤さん「そうです…例えばドラゴンク○ストに例えると、あの世界には戦士、魔法使い、さまざまな職能を持ったキャラクターが出てきますよね。ん?hintosさんて女性が良く見られる媒体でしたっけ。僕のこの話、大丈夫ですかね?

hintos読者を気遣ってくださる工藤さん

―大丈夫です(笑)。お願いします。

工藤さん「例えば火を噴くドラゴンを倒したい場合、同じ魔法使いでも回復魔法が使えるだけじゃだめなんです。その場合は水の魔法が使えないと」

―なるほど。

工藤さん「同じエンジニアでも使える言語が広がれば、面白いプロジェクトに呼ばれる回数も増えます。チームラボは社外営業はもちろん、上司がいないので社内営業も必要ありません。全員がフラットな関係の中で、あえて行う営業といえば、美しいアウトプットを生み出すこと。それだけなんですよね」

ボーダレスなフラットに意見交換できる環境でアート作品を作り続ける

―その他、チームラボならではのルールや行事はありますか?

工藤さん「僕が大好きなのは、社員旅行ですね。毎年新人が最初にやる仕事がそれなんです

―そうなんですか! なんだか親近感が生まれちゃいます。

工藤さん「それこそ専門分野が異なる新人が、はじめてチームで行うプロジェクトが社員旅行なんです。そこでは新人に実践で社会を学んでもらいます。まず、使っていい予算がすごく少ない。8年前は予算の少なさから、宿を予約せずみんなでキャンプにいきました」

―旅行=キャンプ!(笑)

工藤さん「ただ、新人が企画してくれた内容に、他のメンバーは絶対文句は言いません。それを受け止めてみんなで楽しみます。お酒を飲んだりふざけたり(笑)。色んな要望も言うわけです。新人からしたら、みんな酔っているし、こんなにワガママなクライアントなんかこの世にいません。そこから『予算がないって厳しいなあ』『社会人てワガママだなあ』とかを、学んでもらうんです

―なるほど(笑)。

工藤さん「社員旅行にいったら、最初に必ず2時間ほど、チームに分かれてモノづくりバトルをするんです。モーターで紙を一番高く運べとか、ボールを、どのチームよりゆっくり落とせとか。議題は毎年変わるんですが、そこでの発想が、実際に日々の作品づくりに役立ったりもしてますよ」

―高専ロボコンですね(笑)。それで、チームラボの今後についてですが、特に力をいれていきたい作品や計画はなにかありますか?

工藤さん街を作りたいです。これは話は4~5年前からあって、4月にやっと構想をWEB上にアップできたんですが、中国の深センにある街のひとつを、丸ごとアート空間にしたいなあと」

―すごく興味深いですね。

アート=価値観を変えることだとすれば、僕らがやってることがアートだと認められるのは、20~30年後の未来であり、歴史になった時だろうなと。今後、それまでに生み出す僕らの作品=自分たちが美しいと思うものに、一人でも多くの人が、驚くと共に、共感いただけたら嬉しいですね」

―30年後であれば、私も見ることができると思います、今日は貴重なお話をありがとうございました! まるごとデジタルアートになった街へ編集部で行くのを楽しみにしています。

ボーダレスなアート空間を作り上げるチームラボ。前編で紹介した内装デザイン・仕事についての考え方と併せて、ボーダレスな働く環境についてレポートしましたが、いかがでしたか? 非日常なようで、日常に生かせそうな、価値観が変わる発想にたくさん出会えた、わくわく感いっぱいの取材になりました。

興味をお持ちいただいた方は、こちらの開催中のイベントはいかがですか? チームラボが作る、アート世界の片鱗に触れてみてくださいね。

埼玉県飯能市で「チームラボ 森と湖の光の祭」を開催中!

2018年11月9日(金)にオープンした、北欧のライフスタイルが体験できる施設「メッツァビレッジ」にて、「チームラボ 森と湖の光の祭」が開催中です。
宮沢湖と湖畔の森が、光のアート空間に変わった様子は幻想的。

  • チームラボ 森と湖の光の祭
  • 会期:12月1日(土)から2019年3月3日(日)まで
  • 休園日: 12月31日(月)~1月2日(水)
  • 会場:メッツァビレッジ
  • 販売場所:ローソンチケットWEBサイト、日テレゼロチケ、ローソン・ミニストップ店舗Loppiにて販売

イベント詳細はこちら>>

それではまたー!

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