2018. Oct. 16
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カメラはスマホにも付いているのが当たり前。カメラといえばデジカメのことを指すようになってきました。ところが世界がデジタルへと突き進むなか、インスタントカメラが流行するなどフィルムカメラが定期的に話題にのぼるのも事実。
そこで今回は、最新のフィルムカメラを体験。デジカメとは一味違った雰囲気のある写真が楽しめると人気のSprocket Rocket Tealで街撮りしてみました。
手軽さや画質のよさ、コストなどを考えるとデジカメに比べて分が悪いフィルムカメラ。撮ってもすぐに見れない、編集ができない。画質もクリアじゃないし、現像にも手間がかかる…デメリットだらけじゃん!と思ってしまいがちです。だけど、そんなデメリットこそがフィルムカメラの魅力なのです。
例えば、コストも手間もかかることで、ショット1つ1つへの思い入れが違ってきます。アングルをきちんと考えるなど、撮影へのこだわりや集中力が倍増!デジカメのように、あとで捨てることを想定してむやみに撮影しなくなり、写真への愛着もわいてきます。
フィルムカメラならではの画質も魅力です。被写体となるものの輪郭がはっきりしていないからこそ、ほどよいレトロさ、ゆるさを感じさせる味わい深い写真を撮ることができます。
写るんですのように、昔から変化がないイメージを持ちがちなフィルムカメラですが、いろんな撮影を楽しめる新商品が実は少なくありません。今回体験したSprocket Rocket Tealもそんな最新カメラの1つ。
まず惹かれるのはコンパクトサイズのレトロかわいいルックス。アールデコ調のデザインと爽快なエメラルドグリーンが不思議とマッチしていて、撮影しないあいだもずっと手にしていたくなるような可愛さです。
いかにもトイカメラ的な風貌ながら、中身はなかなかの実力派。106度のスーパーワイドレンズを搭載していて、ダイナミックで迫力のあるパノラマ写真を撮影することができます。
撮影するごとにシルバーのノブ(これもデザインが可愛い!)を使ってフィルムを巻き込むというアナログ感覚の使い方が素敵。ノブをまわさずに再度シャッターを切れば、簡単に多重露光撮影(2枚の写真を重ねて撮影すること)ができてしまいます。デジカメでは到底不可能な、幻想的な写真を撮ることができるんです。
工事中のビルを覆っているトタンの外壁に描かれた、グラフィティ風の絵を撮影したもの。中心にピントが合い、横にそれるにしたがってゆるい印象の写真に仕上がるのがこのカメラの特徴です。はじめのうちはこんなふうに一番撮りたいものを中央に合わせるのがおすすめ。
こうやってフレーム全体に流れる線を意識すると、独特のニュアンスが加わってさらに雰囲気がよくなりますよ。
近距離でのシンプルな撮影でも、どことなくおしゃれにキマります。
こちらは多重露光撮影したところ。ビルに車が重なって不思議な感覚の写真が楽しめるのはフィルムカメラならでは。
フィルムはロモグラフィーのもの(感度400)を使用しています。他のフィルムに比べて陰影が強調され、リアルな空気感を捕らえられる感じがして個人的にはかなり好みです。