2019. Apr. 5
見てくださいこのお花のブーケ、かわいいでしょ? 実はこれ、バタークリームでできた食べられるお花なんです。しかも作ったのは全くの初心者! このキュートなフラワーケーキを作る体験ができる場所が、都内にあるんですよ。
バタークリームに色づけして、お花の形に絞っていくフラワーケーキ。先ほどの写真は「コリアンバタークリームフラワーケーキ」という韓国で人気のフラワーケーキです。
アメリカのポップなお花のバターケーキと比べて、韓国のフラワーケーキは色味や細かい部分を繊細に作りあげるのが特徴です。
手が込んでいてはじめての人がいきなり作るには難しいので、どこでも買えるというわけではありません。韓国でも習い事や記念日のオーダーとして人気が高いそうですよ。
フラワーケーキ体験に伺ったのは、東京都中央区にあるSoraniwa(ソラニワ)さん。完全予約の少人数制で行っています。
講師は、アイシングクッキー&フラワーケーキデザイナーの義山(よしやま)友紀さん。2018年6月より韓国国際フラワーケーキデザイナー協会の日本代表もされているすごい方!
テーブルには作業板、ハサミ、ヘラ、フラワーリフターなどの道具が用意されていました。右にある口金に注目! よく見るホイップクリームの口金とは形が違います。
これらは花びらや葉っぱを絞れる口金です。
ここからさまざまな繊細な形が生まれるのです。
左より、
バラ口金で花びらを作るのに必須。
韓国のみで販売している口金。こちらも花びらを作るもの。
葉っぱ用。葉脈まで再現してくれる口金。
木の実を作る口金
口金を変えることで、どんな形に絞れるのか楽しみ!
今回体験するフラワーケーキは、土台のカップケーキにバタークリームのお花を飾ります。カップケーキとバタークリームは先生が事前に準備をしてくださるので、レッスンではバタークリームの着色と、お花のかたちに絞る工程を体験します。
※カップケーキ・バタークリームのレシピはもらうことができました!
まずは着色からスタート。色粉として食紅やココアパウダーも使えますが、色づきのいいWiltonジェルカラーを使います。
韓国フラワーケーキの透明感のある独特な色使いの秘密は、色を2色以上混ぜること! 今回作るのはバラとスカビオサ。まずはバラの色を選びます。くすみピンクにしたかったので、先生と相談して青みピンク×グリーンにしました。
色をつけすぎるとポップになるため、爪楊枝で少量から着色していきます。グリーンはほんのちょっぴり。
明るいピンクにグリーンが加わることで、落ち着いたピンクになりました! 同じように、スカビオサの花びらの色も選びます。
イエローに、アンティーク風な色感を出すため茶色を混ぜてみることに。
カスタードクリームのようなやさしく美味しそうな色合いになりました。好みの色を作れるのが楽しくて、すでにハマりそう!
いよいよお花作りです。まずはコツをつかむため、バラのブーケに乗せる小さなアップルブロッサム(小花)から作っていきます。口金を絞り袋にセットし、着色していない白いバタークリームを入れます。手の温度でバタークリームが溶けないように軍手をはめてチャレンジ!
フラワーネイルスタンドに丸く平らに絞り出し、土台を作ります。
左手でスタンドを回しながら、1枚1枚、花びらを絞り出します。これが結構重労働! バタークリームが溶けてしまうと形が崩れてしまうので、最初のクリームは硬めなんです。だから押し出す力もかなり必要。
1周したら、白くて小さなお花が完成しました!
いくつか作って、小花作りは完了です。
色づけしたピンクのバタークリームに、無着色のバタークリームを重ねます。これが自然なグラデーションを作る秘訣だとか。
まず、土台を高めに作ります。
中央に花芯を作り、それに沿うように花びらを作ります。絞るスピードはゆっくり。力を均等に入れないといけないのですが、なかなか難しい……。
花芯を2周してつぼみになりました! 次はこれを応用して、開花したバラを作ります。
つぼみを作ったら口金を斜めに傾けて、さらに花びらをつけ足していきます。同じ力で絞り出していくと丸みのある花びらになるのですが、どうしてもギザギザに……。困っていると先生がサポートしてくれて、きれいなバラがついに完成!
何度かチャレンジしていると、お花を作るのにも慣れてきました♪
バラ作りの途中、手の温度で溶けてしまったバタークリームを、カップケーキの上にできたひび割れを埋めるように塗ります。その上に先ほど作ったバラの花とつぼみを、バランスを見ながら置きます。ゴージャスなイメージにしたかったので、バラの花を2つ乗せてみました。
さらにアップルブロッサムも乗せましょう。
薄いグリーンのバタークリームを使って、大きな隙間には葉っぱ、小さな隙間には木の実で埋めます。最後はアップルブロッサムの中央に、イエローのバタークリームで花芯をつけて完成!
今度はバラとは作り方が違うスカビオサにも挑戦! 絞り袋に、イエローに色づけしたバタークリームを入れて花びらを絞ります。
3段の花びらを重ねたら、中央にイエローのバタークリームで花芯を入れます。これでスカビオサもできあがりました。
フラワーケーキは、上から見たときのかわいさが大事! 完成品を見てみましょう。
アンティークチックな風合いの、キュートなフラワーケーキになりました♪ 初めてでもこれほどの仕上がりになるなんて大満足です!
カップケーキは基礎レッスンⅠで教えてもらえますが、基礎レッスンⅡになると、バスケットでさらに新しいお花を加えたフラワーケーキを作れます。お花の下にはキャロットケーキの土台が隠れていますよ♪
フラワーケーキ作りが終わったのはスタートから約3時間半後。絞り続けた親指のつけ根に疲労は感じますが、体感時間は本当にあっという間でした。参加者からは「フルマラソンを走ったあとのような充実感がある」という声もあるとか(笑)。
今回の体験者は、普段クッキーやスコーンなど簡単なお菓子は作るけれど、凝ったお菓子は作らないと話していました。いろいろな口金を使ったデコレーションケーキを作るのはこれがはじめてだそう。
未経験のフラワーケーキ作りは、繊細な花びらの絞りだしに集中をしてあっという間だったとか。 ケーキを作るのが好きな方も、あまり得意でない方も、自分の手できれいなフラワーケーキを作ってみてはいかがでしょうか。