2017. Sep. 15
体に合わない枕は、眠りを妨げる大きな原因になることも。頭痛や肩こり、不眠などの症状でお悩みの方のために、快眠を促すための枕を選ぶ上での大切なポイントについて、寝具の老舗「東京西川」のスリープマスターさんにくわしくうかがいました!
快適に眠るポイントは、自然に立ったときの姿勢を横になってもそのままキープすること。人の背骨はなだらかなS字型を描いているため、仰向けになると、首すじ(頚椎部分)のあたりと敷き寝具の間に隙間が生じます。
枕の役割は、その隙間を無理なく埋めること。適切な枕を使わないと、首がうまく支えられず、寝ている間首に大きな負担がかかってしまいます。
後頭部・首・肩、枕にかかるそれぞれの部位の圧力比が、2.5:1.0:1.2に近づけば近づくほど、人は寝心地が良い感じるのだとか。理想的なフィット感を得るには、重い後頭部をしっかりと支えられるよう中央部がくぼんでいて、頭全体が収まる大きさがあるものでなくてはいけません。
仰向けで寝ているときと横向きで寝ているときとでは、適切な枕の高さが違うのだそう。仰向け寝に比べ横向き寝は肩幅の分、より高さを必要とします。どちらの姿勢でも快眠できるようにするには、中央部が低く、両サイドが高めな、立体的な構造の枕が最適です。
寝ている間に、人は何度も寝返りを打ちます。寝返りを繰り返し、頭が枕から落ちてしまうと、さまざまな不快な症状の原因となります。頭が落ちないくらいの横幅があるものを選びましょう。
店頭で試したときはちょうどよく感じたのに、自宅で使用する敷き寝具の硬さ次第では、枕の高さが違って感じることも。実際の睡眠環境で快適な状態が得られるよう、高さを微調整できる枕がおすすめです。
自分に合った枕を選ぶことで、睡眠の質は格段に向上します。いつまでも快適な眠りを得るためには、素材によって異なるメンテナンス方法や耐久年数についても知っておきたいところ。枕を購入する際は、ぜひその辺りも店舗で確認されるのがよいでしょう。