2019. Aug. 9
みなさんは、錫(すず)という金属を知っていますか?錫は金・銀に次ぐ高価な金属で、抗菌効果があり、昔から茶器や酒器に使われてきた素材です。100%の錫は、ステンレスみたいな硬さがなく、手でカンタンに曲がるほど柔らか 。
そんな錫のしなやかさを生かす発想から生まれた曲がる金属のカゴ、その名も「KAGO(カゴ)」。使い手のアイデア次第で姿を変え、暮らしに寄り添う不思議なカゴです。
KAGOを作るのは、創業から100年以上鋳物を作り続ける「能作」。鋳造の街として約400年鋳造技術を育んできた富山県高岡市にある鋳物メーカーです 。
伝統とは革新の連続。通常の錫製品は硬度を増すために他の金属が加えられますが、高岡の鋳造技術と新しい発想が、それまでなかった錫100%の製品を生み出しました 。
銀色なのに優しい光沢感。手作り感のある繊細な凹凸が、反射する光を和らげているように見えます。少し力を入れてみると、すっと曲がりました。置くだけで、涼しげなアート作品のように見えるのも錫100%というピュアな素材の力なのかもしれません。
今回は、縦横25cmでKAGOの中では大きめサイズの「KAGO – スクエア – L」を体験してみました。
まずは、その名の通りカゴの形にしてレモンを入れてみました。このくらいの量なら重みで変形することもなく独特の形が重さを分散させるのか、しっかりとレモンを支えています。“カゴ”として十分な機能性です。
形づくりはカンタン。入れるモノを包むようにイメージしながら曲げるだけでかっこよくキマってしまいます!「なんとなくこんな感じかな?」と曲げながら形を探すのも楽しい時間です。
温かみのあるシルバー。優しげな表情です。
KAGOは素材が純粋なので、果物もそうですが、自然素材が合うように思いました。こんな麻のクロスやコットン素材、和モダンな形に合わせて和柄や和の色彩がなじみそうです。
ちょっとしたモノを置く小物入れにもなります。アクセサリーやスマホ、腕時計などテーブルに置きがちなモノもすっきり。
もっと果物を入れたらどうなるだろうと、手で引っ張って伸ばして、大きめのカゴを作ってみました。先ほどのレモンに加えてバナナがすっぽりと入ります。
錫は古来より食器の素材としても使われ、抗菌効果もあり食べ物の収納に適しています。
ダイニングテーブルの上に置きがちなパンやお菓子、常温保存の果物カゴとして大活躍しそうです。
おもてなしのシーンでもいろいろな使い道がありそうです。ワインボトルを包み込むイメージでKAGOを曲げたら750mlのボトルがダイナミックに映えるテーブルウェアに。
そのほか大きなカゴを作ってシンプルなワインクーラーと組み合わせてもKAGOの持つ独特のラインが引き立ちそうです。
KAGOは花器としても優秀です。たとえば普通のガラス製の一輪挿しをこんな感じに組み合わせると、テクニック不要でかっこよくお花を生けられます。
夏は涼しげなグリーン、秋はもみじなど紅葉、冬はお正月の生花など、四季を通していろんな表情を見せてくれるはずです。
花器ごと壁掛けにしてみました。画鋲ひとつで壁に取り付けられます。これなら玄関など植物を置くスペースを作りにくい場所でも、手軽に四季の彩りを取り入れられますね。クリスマスにはリース風に飾りつけても楽しいかもしれません。
飽きずに一生使えるカゴは、お部屋にスパイスの欲しい方やずっと付き合えるテーブルウェアを探していた方、暮らしにお花やグリーンを取り入れたい方におすすめです。
いろんなデザインがあるのでぜひご覧になってください。
能作「KAGO」(カゴ)
KAGO – スクエア – L
サイズ H3/W250/D250
箱サイズ H16/W260/D260
重さ(箱含む) 745g
マテリアル 錫100%
価格 12,960円(税込)