アウトドア・ホビー

今だからこそアナログを楽しもう!美しい世界観の写真が撮れるキュートなカメラ

2019. Jan. 12

BY 西田タニシ

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丁寧な設定が、フォトジェニ写真を撮るためのカギ

とてもアナログなカメラなので撮影前には設定が必要です。

①シャッタースピードを設定する

レンズ上側のNとBの部分がシャッタースピード。Nは「ノーマル(1/100)」で、日中の撮影ならこちらでOK。Bは「バルブ」。押している間はシャッターが開いている状態になるので、ライトペインティングなどにも便利です。逆にすぐに手を離せばシャッタースピードは約1/8になるため、夜間撮影はフラッシュとこちらを合わせて使いました。

②絞りを設定する

レンズの下側を見ると天気マークが描かれています。「晴れ」、「すこし曇り」、「曇り」と、現在の天気に合わせましょう。Pはピンホール撮影用。通常の撮影時よりも露光時間を長めにする必要がありますが、ソフトな印象の写真が撮れます。

③ピントを合わせる

ピントはレンズ縁に付いています。1-2m、2-4m、4-無限遠の3種類から選びます。

少し手間がかかりますが、設定は目測なので、細かいことが苦手な人でも簡単にできますよ。

いろいろなシーンで撮影をしてみた

設定を終えて、街へ撮影に出かけてみました。

まずは風景。曇りの日に歩道橋の上から撮ったものと、晴れた日に池を撮ったものです。どちらも冬のシャビーな雰囲気が出た写真になりました。

人や動物にも味わいが出ます。スマホでは顔を盛るとか肌をきれいに写すことが求められていますが、こういったムード重視の写真にはおしゃれさを感じます。

夜の写真はフラッシュが必須。光で表情が飛んだりブレたりと慣れるまでは難しいのですが、友だちとああでもないこうでもない……と試行錯誤しながら撮るのも醍醐味。カラフルな場所では色彩とトンネル効果が引き立ちます。

そして筆者の好きなモードを使った写真がこちら。

1枚にいくつものシーンを重ねる多重露光を使用し、犬を増やしたり街行く人を重ねたりして、アートな写真に挑戦してみました。

電源スイッチをMXモードにするだけと、やり方も簡単。この間、シャッターを押しても写真が排出されず、無限に写真を重ねられます。

誰もが驚いた機能は、Diana Instant Squareはレンズを変えられるということ。

アクセサリーレンズ付きのキットを選べば、スタンダードのほかに5種類のレンズを楽しめます。

同じ場所、同じ人で撮影してみましたが、それぞれ個性的な写真になりました。レンズ自体も軽く持ち運びも楽。朝、出かける前に気分で選び、替えレンズをポーチに忍ばせておくのも素敵。

 

フィルム独特のノスタルジックな描写が愛おしい

説明書を見ても、セオリーはあってないようなもの。実践しないとわからないことも多く、特に絞り選びが大変でした。暗い場所での撮影はフラッシュや三脚なしでは難しいでしょう。

反対に晴れた日中とは相性がいいので、空が明るいうちに撮影したものは失敗しませんでした。被写体は、カラフルなものや明るい色のものがきれいに写ります。

ファインダーを覗いてもその通りの構図で撮れないし、浮き上がった写真のフォーカスが思った通りになっていないこともしばしば。でもその予測不可能さがおもしろいなと思いました。

デジタルが普及した今、いわば、誰でもある程度の写真は撮れてしまうのですが、Diana Instant Squareで撮る写真はアート性が高く、同じ写真は二度と撮れません。また、何度も撮ることで撮影の感覚が馴染んでいくように感じたので、自分なりの使い方を覚えたとき、自分だけの写真が撮れるのではと期待が膨らみました。

写真が出てくるまで仕上がりはわかりません。思い出をくっきり残すことは叶わないかもしれません。それでも、その日を象徴するカタチさえ残っていれば、いつだって、私たちはその光景を思い出すことができます。そんな写真をこのカメラには託せるのかなと思いました。

不完全で手のかかるインスタントカメラは、完全な現代を甘受して過ごす私たちの感性にしっかりと刺激を与えてくれそうです。

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※2019年01月12日時点の情報です。価格を含めた詳細情報は各商品の公式HP等をご確認ください。
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