ライフスタイル

「発酵」から無限に広がる世界!ファーメンステーションが目指す循環型社会とは

2019. Jan. 27

BY seta

「自分だけの仕事」を求めて、金融業界から飛び出して発酵ベンチャー「株式会社ファーメンステーション」を立ち上げた酒井里奈さん。前編では、異色とも言えるバックグラウンドを持つ酒井さんが選び進んできた道や、発酵技術で目指す世界への想いを教えていただきました。

前編インタビューはこちら:
未利用資源からサステナブルな商品を生み出す。ファーメンステーション酒井里奈さん

【酒井里奈(さかい りな)さんのプロフィール】
国際基督教大学(ICU)卒業。富士銀行(現みずほ銀行)、ドイツ証券などに勤務。発酵技術に興味を持ち、東京農業大学応用生物科学部醸造科学科に入学、09年3月卒業。同年、株式会社ファーメンステーション設立。研究テーマは地産地消型バイオエタノール製造、未利用資源の有効活用技術の開発。好きな微生物は、麹菌。好きな発酵飲料は、ビール。東京都出身。

はじまりは、休耕田を活用し育てたお米から作った「エタノール」。そこからさまざまな商品や取り組みへと繋がり広がっていく、ファーメンステーションの今とこれからについて教えていただきます。

そもそも「エタノール」って…一体どんなもの?

エタノールって、実はよくわかりません。どんなところで使われているのでしょう?

酒井さん 『エタノールって名前を聞くと化学的で自分からは遠いものと思ってしまう人が多いんですけど、お酒にも入っていますし、ほとんどの人が当たり前に口にしたり使ったりしているものなんです。化粧品、香水、シャンプー、リンス、消臭や消毒のスプレー、醸造酢、味噌や漬物にも使われるし、ラーメンに入っている酒精やシュークリームに使われている蒸散剤なんかもエタノールです。エタノールを使わないで1日を過ごす人なんて、都会にはきっと一人もいないほどに身近な存在なんですよ』

ファーメンステーションのエタノールは、他のエタノールとどう違うのでしょうか?

酒井さん 『市場に出回っているエタノールというのは、合成の石油由来のもの、そして天然のものは海外のサトウキビやトウモロコシを発酵・蒸留してから日本に持ってきて精製しているものがほとんどです。国産のエタノールというのはすごく少なくて、米から作っているのは当社だけだと思います。出所がはっきりしていて、無農薬かつサステナブルな原料であるということでもご評価いただくことが多いですね』

ファーメンステーションのエタノールに使用しているお米「つぶゆたか」は、昨年末に非食用の米としては国内で2例目となる有機JASの認証も取得。オーガニックな原料として注目されています。

酒井さん :『一般のエタノールとお米のエタノールはもう、香りを比べていただくと全く違います。うちのエタノールはあまりツーンとしなくて、例えばアロマスプレーに使っていただくととてもまろやかないい香りになるんですよ』

実際に嗅いでみると、確かに鼻を刺すようなアルコール臭がしません。日本酒のようなおいしそうな香りします!

酒井さん :『昔は、食用油って何からできているかって誰も知らなかったですよね。でも今は色んな原料の油があって、みんな選ぶようになりました。そういう風に、エタノールにも「選択肢」があっていいと思うんです。今までエタノールは由来がとれないというのが常識でしたが、いつどこで誰が作ったかまで特定できる、「トレーサビリティのあるエタノール」というのはファーメンステーションのエタノールが初めてだと思います。エタノールって選べるんだ、ということを多くの人に知ってもらえるように発信してきたいです』

地域に根ざした循環型のプロジェクト

お米から始まり、広がっていく循環について詳しく教えてください。

酒井さん 『お米というのは消費量も生産量もどんどん減っていく中で、「食べない米」の用途や可能性を考え、米から始まるさまざまな循環を広げていこうとしています。 私たちの手がけているものは、製造工程でゴミを出しません。活用されていない畑を使ってお米を育て、その米からエタノールを作り、エタノールを原料として化粧品やアロマを作ります。また、エタノールを作る際に出る「米もろみ粕」を石けんにしたり、にわとりのエサにして美味しい卵を産んでもらったり、その鶏の鶏糞を使った肥料でお米や野菜を作ったり…』


酒井さん :『この環境循環型のサイクルは、この先にもまだまだどんどん広がっていきます。去年新しく始めた取り組みとして、発酵させたお米をエサにして「ジャージー牛のオス」も育てているんです。ジャージー牛は乳牛なのでオスにはあまり価値がないと言われているのですが、いい餌を食べさせると霜降りでない赤身のすっごく美味しいお肉になるんですよ!』

『お米だけでなく、使われていない資源はたくさんあるので、未利用資源が世界中の素敵なものに使われることを目指しています。さらに、それをみんなが知っているようにしたいですね。「実は入っている」じゃなくて、入っているから選ばれる。「顔の見えるサステナブル原料の第一人者」になれたらいいなと思っています』

ファーメンステーションの原料が使われたプロダクト

最後に、ファーメンステーションの原料が使われているプロダクトを一部ご紹介しましょう。

社名と同じブランド名で販売されている「ファーメンステーション」の製品たち。お米でできたエタノールに、消臭スプレー、アウトドアスプレー、ピロースプレー、石けんなどのラインナップです。

「お米でできたアウトドアスプレー」はディート不使用のナチュラルな成分ながら、虫除け効果はバッチリ。今の季節ならマスクスプレーとしても使えるんですって。すごく癒される香りです!

米もろみ粕で作られた石けん「奥州サボン」シリーズ。甘酒のようなほっこりする香りとしっとりもっちりな洗い心地がたまりません!

ファーメンステーションではこうした自社ブランドの製品開発にとどまらず、さまざまなブランドへの原料提供や製品の共同開発も行なっています。

こちらは「NaiLQuick(ネイルクイック)」の店舗やオンラインストアで購入できる「スパネイル ボディミルク」。ファーメンステーションのお米のエタノールを配合し、99%以上天然由来成分のお肌にも環境にも優しいボディミルクです。

ファーメンステーションとAKOMEYA TOKYOの共同開発で生まれた「お米の成分が入ったビューティケア」シリーズ。ファーメンステーションのエタノール、米もろみ粕、米ぬかエキスを使用した、和の香りに癒されるラインナップです。

「自社ブランドの商品が並ぶのもうれしいけれど、うちのエタノールや発酵かすが入った商品が世の中にどんどん増えていくのはもっとうれしいですね」と語る酒井さん。現在はJR東日本およびJR東日本スタートアップとの協業により、シードル製造の際に出る「りんご絞りかす」を活用したアロマディフューザーやファブリックスプレーなどの商品や家畜飼料の製造も進めているそう。りんごから生まれるアイテムなんて、聞いただけでもワクワクしちゃいませんか?この春には発売されるそうなので、ぜひお楽しみに。

原料も、私たちが選ぶ時代へ。

日々、自分が消費しているもの。それがどんな風に作られているのか、誰が作っているのか、もっと知りたいと思っている人は多いはずです。私たちのそんな気持ちは、ファーメンステーションが目指す未来とも重なります。からだにも環境にもやさしい選択を、はじめてみませんか?

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